クロスコミュニティカンファレンス行ってきました

2008/10/16

日本Javaユーザグループ(JJUG)が主催するクロスコミュニティカンファレンスに行ってきました。

カンファレンスの趣旨が示すとおり、Javaに関わらず広範なテーマを扱っていて全体的に興味深い内容でした。

以下、僕が参加したセッションについての感想です。

ギークなお姉さんができるまで

ギークなお姉さんは好きですかで有名なアルカーナ株式会社のべにぢょさんとエスカフラーチェLLCでWebデザイナーをやられているpurprinさんの掛け合いで、べにぢょさんがギーク好きになるまでのいきさつとかエンジニア(プログラマ)とデザイナーの関係はどうあるべきかなどについて率直なお話がいろいろ聞けました。

近年Webサイトは単なる静的なものから見た目(デザイン)と仕掛け(プログラミング)が一体となったWebサービスに変わってきています。

僕は元々インフラ屋でプログラマですがデザインの勉強も少しずつ始めていて、逆に友人・知人でWebデザイナーをやっている人もプログラミングがそこそこ分かるようになってきているので両者が強みを生かしながらお互いの領域をある程度理解できるようになれば今よりもっと有益なWebサイト/Webサービスが作れると思っています。

自分自身とても楽しみな領域です。

『JavaからRubyへ』・アンド・ナウ

Ruby界隈から角谷信太郎さん高井直人さん和田卓人さんのお三かたが登壇してここ10年くらいのJavaやRubyを取り巻くトレンドの変遷をその時々に出版された書籍をベースに解説されて、とても分かりやすくかつ面白い内容でした。

僕の場合はJavaがバージョン1の時に少し触った程度で、その後はPerlとかJavaScriptとか最近はRubyとか(明示的な)コンパイルを必要としない言語に惹かれてしまったのでJavaの現状はよく分からないのですが、気付いてみればJavaは特にエンタープライズ分野での開発言語として確固とした地位を築いていて、逆にWebアプリを作る時はJavaScript/PHP/Ruby/Perl/Pythonなどがよく使われているのでJavaとRubyが対立しているわけではなくてそれぞれの言語の特性によって住み分けができているのかなという印象です。

YET ANOTHER GREEN IT

上記の角谷さんと和田さんによるペアプログラミングの実演です。短い時間ではありましたが、ペアプログラミングの良さである「詳細設計/コーディング/レビュー/テストがいっぺんにできる」「思い込みやつまづきによる作業の遅延や手戻りがない」といった特徴による「高速で高品質な開発」が存分に表現できていたと思います。もちろん両者のスキルが高いことが条件ですが...

Agileは現場に適用できるのか? ~オンナだらけのパネル・ディスカッション~

Java Edgeの片山智咲子さん、日本XPユーザグループのきたむらさん、要求開発アライアンスの柳本芙友子さんによるアジャイル開発の定義について実際のプロジェクトの経験をベースに考えていこうという趣向で、そもそもアジャイル開発の適用範囲はどこまでを指すのかとか、ウォーターフォールとの比較とか、難しいテーマではありますが最後は参加者も巻き込んでのゆるやかな締めくくりとなりました。

僕の考えとしては、受託開発の場合は要件定義や基本設計といった大きな括りではウォーターフォール型でフェーズ毎の期間や予算をしっかり決めておいて、各フェーズの中ではアジャイル的な手法であるイテレーションとかテスト駆動型開発などを必要に応じてユーザを巻き込んで実施していくのがいいのではないかと思っています。

プロジェクト発足当初にシステムの完成形が見えていない場合や全体の開発期間が短い場合などはプロトタイピングを採用して完成イメージをなるべく早い段階で関係者で共有し、よりアジャイル的な手法を取るほうがいいかもしれませんね。