「東京国際ブックフェア」に行ってきました

2010/07/10

日本では電子出版元年と言われている今年、デジタルパブリッシングフェアが同時開催されている東京国際ブックフェアに行ってきました。

企画から制作、印刷の手前までの工程がDTPになって久しいですが、ついに最終工程の印刷・流通まですべてデジタル化されるに至って、近しい人に広告・出版関係の人間がいたり自身がITエンジニアであることも手伝ってなんとも感慨深いものがあります。

東京国際ブックフェアかといってすべてがデジタル化されるかといえば全くそんなことはなく、印刷物には「モノ」としての存在感と質感があり、これは何ものにも代えがたい素晴らしいものです。

会場の一角で活版印刷時代の道具がいろいろ展示してあって、ブースを出していた堀内印刷所のかたとお話しながらアナログの風合いがたっぷり詰まった道具類を眺めていたら当時の職人さんの心が道具に宿っているような気がしてなんともいえず懐かしい気持ちになりました。

当時の印刷物も見せてもらいましたが、手仕事から生み出される印刷物は人の温かみが感じられて素敵でした。

これからはスピードを要求されるニュースであったり細切れで入手しても問題ないノウハウものなどは電子化が進み、小説や絵本のように消費財ではないものが物質としての価値を伴いながらずっと残っていくんだと思います。

僕は印刷物も電子書籍もどちらも好きです。