Sybase 資料一覧

Sybase Adaptive Server Enterpriseインストール手順

2007/8/25更新

対応バージョン: 11.9.2

準備

導入に必要なもの

製品CD-ROM

導入OS

Solaris8

製品構成

デフォルトでインストールされる製品

Adaptive Server

データベースサーバ本体

Backup Server

バックアップ&リストアを管理するOpen Serverアプリケーション。

(*) Open ServerアプリケーションとはAdaptive ServerにアクセスするためのAPIを利用したサーバ側アプリケーションのことで、同様にクライアント側のアプリケーションをOpen Clientアプリケーションという。

Adaptive Server Enterprise Monitor (= Monitor Server)

Adaptive Serverのパフォーマンス統計を取得してMonitor Serverのクライアントから利用できるようにするOpen Serverアプリケーション。この製品には以下のものが含まれる。

・Monitor Server for Adaptive Server Enterprise 11.9.x

Monitor Server本体。

・Monitor Historical Server

Adaptive Serverのパフォーマンス統計を取得し、このデータを指定されたファイルに記録するOpen Serverアプリケーション。

・Monitor Client Library

Adaptive Serverのパフォーマンスデータへのアクセスを提供するAPI。

・XP Server

Adaptive Server内から拡張ストアドプロシージャ(ESP)を管理し、実行するOpen Serverアプリケーション。

・Adaptive Serverユーティリティ

スクリプトと設定ファイル

別途追加インストールする製品

言語モジュール (Server)

アプリケーションのローカライズに使用するシステムメッセージと日付/時刻のフォーマットを提供する。

言語モジュール (Clientコネクティビティ)

Open Clientアプリケーションの実行に使用するメッセージとサポートファイルをさまざまな言語で提供する。

Open Client

Open Clientアプリケーションの開発に使用するライブラリとユーティリティ。

ODBC ドライバ

WindowsのODBCクライアントからの接続サービスを提供する。

SQL Advantage

Adaptive Server用GUIツール。

Adaptive Server Plug-In for Sybase Central

Monitor ServerからAdaptive Serverのパフォーマンス統計を取得してリアルタイムで表やグラフに出力するWindows用プラグイン。尚、Sybase Centralはサーバを管理する共通フレームワークである。

Adaptive Serverで使用するデバイス

必須のデバイス

マスタデバイス

システムデータベースを格納する。マスタデバイスには以下のデータベースが入る。

・master

Adaptive Server全体のオペレーションを制御し、全てのユーザデータベース、デバイス、オブジェクト、システムテーブル等の管理情報が保管される。

・model

新しいユーザデータベースにテンプレートを提供する。

・tempdb

Adaptive Serverの作業領域。Adaptive Serverが起動する度にtempdbデータベースはクリアされ、modelデータベースから再構築される。tempdbの領域はサーバの全てのデータベースの全てのユーザの間で共有される。

sysprocsdevデバイス

システムプロシージャを格納する。システムプロシージャのデータベース名はsybsystemprocsである。 システムプロシージャ名は"sp_"で始まる。

(*) 困難なリカバリ状況下で必要となるシステムプロシージャはsybsystemprocsデータベース内ではなくmasterデータベース内に格納されている。

オプションのデバイスとデータベース

sybsecurityデバイスとデータベース

sybsecurityデバイスはsybsecurityデータベースとシステムの監査に使用する監査システムプロシージャを格納する。以下にデータベースの構成を示す。

・監査証跡を含むシステムテーブルsysaudits_01、sysaudits_02、 ... sysaudits_08

・グローバルな監査オプションを記述したロー(行)を含むsysauditoptionsテーブル

・modelから取り出されたその他の全てのデフォルトシステムテーブル

sybsystemdbデバイスとデータベース

sybsystemdbデバイスはsybsystemdbデータベースを格納する。このデータベースには2フェーズコミットトランザクションの情報が保管される。トランザクションの完了ステータスを追跡するテーブルはspt_committabである。

サンプルデータベース
pubs2及びpubs3データベース

学習ツールとして提供されるサンプルデータベース。

interpubs

フランス語とドイツ語のデータが含まれている。

jpubs

日本語のデータが含まれている。

sybsyntaxデータベース

構文データベースであるsybsyntaxにはTransact-SQLコマンド、Sybaseシステムプロシージャ、Adaptive Serverユーティリティ、及び一部のOpen Clientルーチンの構文ヘルプが格納される。この情報はシステムプロシージャsp_syntaxを使って検索できる。

dbccdbデータベース

データベース一貫性チェッカ(dbcc)はデータベースの論理的/物理的一貫性をチェックするコマンドを提供する。dbccdbデータベースにはdbcc checkstorageコマンドを使用したときのdbccの結果が格納される。

dbcc checkstorageは「ターゲットデータベース」の設定情報、オペレーションアクティビティ、そのオペレーションの結果をdbccdbデータベースに記録する。

dbccdbデータベースにはdbccdbの作成と管理を行ったりdbcc checkstorageオペレーションの結果についてのレポートを作成したりするdbccストアードプロシージャが格納されている。

インストール準備

sybaseアカウント作成

アカウント (UID)

sybase (任意)

グループ (GID)

sybase (任意)

ホームディレクトリ

/opt/sybase

ログインシェル

/bin/csh

環境変数設定(利用者毎)

<新規>
SYBASE

/opt/sybase

<既存の設定に追加>
PATH

${SYBASE}/bin

LD_LIBRARY_PATH

${SYBASE}/lib

インストール(GUI)

インストールにはGUIとCUIの2通りの方法があるが、それぞれの方法についてインストール手順を示す。

作業は全てsybaseアカウントでsybsetupを実行して行う。

sybsetup起動

% /cdrom/cdrom0/sybsetup

→ セットアップ画面が表示される。

CD-ROMから製品をアンロード

セットアップ画面から[Unload Sybase Products]を選択。

→ [Installation Destination]画面が表示される。

インストールディレクトリ設定

Sybaseをインストールするディレクトリを指定して[continue]を押す。

デフォルトで環境変数SYBASEの内容が表示されているので通常はそのままでよい。

→ [Installation Source]画面が表示される。この際「msg:47 -WARNING-」画面が表示される場合があるがそのまま続けて問題ない。

デバイスメディア、及びイメージファイル名指定

[CD-ROM]を選択してCDイメージファイル名を/cdrom/cdrom0/sybimageとして指定する。

[Local]を選択して[continue] を押す。

→ [Product Selection]画面が表示される。

設定確認、及びインストール製品選択

[Product Selection]画面上部に今までの設定内容が表示されているので確認し、問題なければインストールする製品を選択する。

インストールする製品を選択する度に[Disk Space Available]フィールドにインストールディレクトリ内の使用可能な領域残量が示される。

尚、デフォルトでインストールされる言語セットは英語といくつかの言語なので日本語も忘れずに選択する。

インストール

[continue]を押すと[Install Products?]ダイアログが表示されるので[OK]を押して製品をインストールする。

→ [Installation Status]画面が表示され、アンロードの状況が表示される。

sybsetupプログラムインストール確認

製品インストールの最後に[Install sybsetup?]画面が表示される。

これはsybsetupプログラム自体を${SYBASE}/binにインストールするかどうかを指定するので必要に応じてsybsetupをインストールする。

sybsetupをインストールしておくと、次回sybsetup実行時にCD-ROMが必要なくなる。

→ [Success]画面が表示される。

インストール(CUI)

作業は全てsybaseアカウントでsybloadを実行して行う。

sybload起動

% cd $SYBASE
% /cdrom/cdrom0/sybload -D

→ セットアップ画面が表示される。

インストールディレクトリ指定

Current directory is "/opt/sybase".

Is this the correct directory for installation?

If so, please enter 'y' or 'Y':  ■

Sybaseをインストールするディレクトリを指定する。

デフォルトで環境変数SYBASEの内容が表示されているので通常はそのままでよい。

インストール方法指定(ローカル/リモート)

Is this a Local or Remote installation, as defined in your Installation Guide?

Please enter L for Local or R for Remote.

> ■ ← ローカルなら「L」、リモートなら「R」

ロード対象イメージファイル名指定

Please enter the full name of the disk file of the global archive:

> ■ ← /cdrom/cdrom0/sybimage

ロード対象となるイメージファイル名を指定する。

通常は/cdrom/cdrom0/sybimageでよい。

CAS(Customer Authorization String)指定

Please enter your Customer Authorization String, letters only:

> ■ ← CD-ROMの/cdrom/cdrom0/install/CASに記載されているCAS情報を入力

アンロード製品選択

Sybase Products available for installation:

  Product No.  1:  Adaptive Server Enterprise, Sun4_SVR4, 11.9.2
  Product No.  2:  Monitor Server for 11.9.2 ASE, Sun4_SVR4, 11.9.2
  Product No.  3:  Monitor Server for 11.0.x SQL Server, Sun4_SVR4, 11.5.1
  Product No.  4:  Monitor Client Library, Sun4_SVR4, 11.9.2
  Product No.  5:  Historical Server, Sun4_SVR4, 11.9.2
  Product No.  6:  Language Modules for Brazilian Portuguese, Sun4_SVR4, 11.9
  Product No.  7:  Language Modules for Chinese, Sun4_SVR4, 11.9
  Product No.  8:  Language Modules for French, Sun4_SVR4, 11.9
  Product No.  9:  Language Modules for German, Sun4_SVR4, 11.9
  Product No. 10:  Language Modules for Japanese, Sun4_SVR4, 11.9
  Product No. 11:  Language Modules for Korean, Sun4_SVR4, 11.9
  Product No. 12:  Language Modules for Spanish, Sun4_SVR4, 11.9

Please enter the Product Numbers that you wish to install, one per line.

Terminate your entries with a blank line.

> 1 (必須)
> 10 (必須)
> ■ ← その他、必要な製品を選択
  :
> ← 最後にリターン

The following products were chosen for installation:

  Choice No.  1:  Adaptive Server Enterprise, Sun4_SVR4, 11.9.2
  Choice No.  2:  Language Modules for Japanese, Sun4_SVR4, 11.9
   :

If this list is correct as shown,

please enter 'y' or 'Y' to continue, 'q' or 'Q' to quit,
or any other character to make another set of choices: ■ ← この製品でよければy

インストール開始

x ./bin/backupserver, 891475 bytes, 1742 tape blocks
x ./bin/bcp, 708466 bytes, 1384 tape blocks
:
x ./scripts/eucjis/installjpubs, 23036 bytes, 45 tape blocks
x ./scripts/sjis/installjpubs, 23106 bytes, 46 tape blocks

The following products have been distributed from tape:

      Adaptive Server Enterprise, Sun4_SVR4, 11.9.2
      Language Modules for Japanese, Sun4_SVR4, 11.9

This concludes the tape distribution portion of the Sybase Installation.

Please consult your Installation Guide for further installation instructions.

更新パッケージ(パッチ)適用

更新パッケージとはSybaseのパッチのことである。

なるべく最新の更新パッケージを適用するようにしたい。

更新パッケージには特にインストーラはなく、単にCDの中身を$SYBASEに展開するだけでよい。

尚、作業は全てsybaseアカウントで行い、どのパッケージも以下の手順で作業する。

sybase ユーザでログイン

CDの内容を$SYBASEディレクトリにコピーする。

% cd $SYBASE
% /bin/cp -rfp /cdrom/cdrom0/* .

OS設定変更

共有メモリパラメータ変更(/etc/system)

共有メモリの最大サイズをASEが使用する最低限のサイズに変更

例) デフォルトの1,048,576(1MB)を268,435,456(256MB)に変更する場合

set shmsys:shminfo_shmmax = 268435456

(*) 268,435,456 = 256 x 1,024 x 1,024

Backup Serverの同時実行数をデフォルトの6より増やす場合は共有メモリセグメントを増やす

set shmsys:shminfo_shmseg = <セグメント数>

リブート後、上記内容の確認

# sysdef | egrep '(SHMMAX|SHMSEG)'
268435456      max shared memory segment size (SHMMAX)
6  max attached shm segments per process (SHMSEG)

初期データベース作成

初期データベースの設計

master ... システムデータベースを格納

最小サイズ:25MB

推奨サイズ:30MB

sysprocsdev (またはsybsystemprocs) ... sybsystemprocsデータベースを格納

最小サイズ:45MB

推奨サイズ:60MB (*)

(*) この値に、作成したストアドプロシジャを保持するための領域を追加する。

sybsystemdb (オプション) ... 2 フェーズコミットで必要

最小サイズ:5MB

推奨サイズ:5MB

sybsecurity (オプション) ... 監査に必要

最小サイズ:0〜5MB

推奨サイズ:7MB(*)

(*) 特別な監査の場合はそれ以上。

初期データベース作成

データベース作成用ディレクトリ作成

データベースを作成するためのディレクトリをあらかじめ作っておく。

% su
# mkdir <データベース作成ディレクトリ>
# chown sybase:sybase <データベース作成ディレクトリ>
# exit
セットアップツール起動
% srvbuild

→ セットアップ画面が表示される。

<<< Adaptive Server >>>
[Adaptive Server]を押すと右側のフォームが開いてデータベース名を指定するが、デフォルトではホスト名と同じ名前が設定されているので適宜目的に合わせて変更し、[OK]を押す。

→ 設定画面が表示される。

必要な情報を設定してデータベースを作成する。
* Master device path:                xxx ← マスターデバイスのパス
* Master device size (MB):           30  ← 適宜変更する
* Master database size (MB):         5   ← 適宜変更する (*)

(*) Languageキットを導入する場合、文字コードテーブル等がここに
    格納されるので10MB程度確保するのがよい

* Sybsystemprocs device path:        xxx ← sybsystemprocs デバイスのパス
* Sybsystemprocs device size (MB):   60  ← 適宜変更する
* Sybsystemprocs database size (MB): 60  ← 適宜変更する
* Error log path:                    xxx ← ログファイルのパス

* Interfaces file entry:

Transport type   Host name     Port number
+------------+  +----------+  +-----------+
|  tli  tcp  |  | xxxxxxxx |  | 4100      | ← 適宜変更する
+------------+  +----------+  +-----------+

→ 設定が終ったら[Build Server!]を押す。

→ デバイスパスにファイルシステムを指定していると警告が出る(Sybaseはデバイスパスにローデバイスを推奨)が、このままでよい場合は[OK]を押す。

→ サーバ構築が終ったら[OK]を押す。

→ ローカライズをするかどうかのダイアログが出る。

+-------------------------------+
|Would you like to localize your|
|Adaptive Server now?           |
+-------------------------------+
ローカライズをする場合、以下の作業を行う。

→ [Yes]を押す。

→ デフォルト言語の指定画面が表示されるので以下の変更を行う。

Choose a default language...
→ [US English]を[Japanese]に変更

Choose a default character set...
→ [DEC Kanji]を[EUC-JIS]に変更

Choose a sort order...
→ 選択肢は1つしかないのでこのまま

→ 変更が終ったら[OK]を押す。

→ 設定変更が始まる。

→ Add and Remove Languages画面が表示されるのでAdd language to Adaptive ServerのJapanese欄にチェックが入っているのを確認して[OK]を押す。

→ ローカライズダイアログに戻るので[OK]を押す。

→ 設定が継続する。

<<< Backup Server >>>
[Backup Server]を押すと右側のフォームが開いてBackup Server名を指定するが、デフォルトで「Adaptive Server名 + _back」が設定されているので適宜目的に合わせて変更し、[OK]を押す。

→ 設定画面が表示される。

必要な情報を設定してデータベースを作成する。
* Related Adaptive Server name: xxx ← Adaptive Server名
* Adaptive Server SA user name: sa  ← SAアカウントのユーザ名
* Adaptive Server SA password:  xxx ← SAアカウントのパスワード
                                       (この時点ではまだ未設定なので`空')
* Error log path:               xxx ← ログファイルのパス
  Tape configuration file:      ___ ← 適宜設定する(とりあえず`空'でも可)
  Language:                     ___ ← 適宜設定する(とりあえず`空'でも可)
  Character set:                ___ ← 適宜設定する(とりあえず`空'でも可)
  Maximum number of network connections: xxx ← 適宜設定する
  Maximum number of server connections: xxx  ← 適宜設定する

* Interfaces file entry:

Transport type   Host name     Port number
+------------+  +----------+  +-----------+
|  tli  tcp  |  | xxxxxxxx |  | 4200      | ← 適宜設定する
+------------+  +----------+  +-----------+

→ 設定が終ったら[Build Server!]を押す。

→ 作成が始まる。

→ 画面にDoneと表示されたら[OK]を押す。

データベースの動作チェック

isqlによるチェック

各サーバについてisqlコマンドを入力し、以下のようにプロンプトが表示されればよい。

% isql -Usa -P -S<Adaptive Server名>
1> quit

% isql -Usa -P -S<Backup Server名>
1> quit
showserverによるチェック

またshowserverコマンドによっても動作を確認できる。

% $SYBASE/install/showserver
   UID ... CMD
sybase /opt/sybase/bin/backupserver -S<Backup Server名> ...
sybase /opt/sybase/bin/dataserver -s<Adaptive Server名> ...

Sybaseシステム管理者パスワードの設定

Sybaseインストール時に「sa」と呼ばれるSybaseアカウント(UNIXアカウントではない)がシステム管理者用に作成される。

「sa」でログインしたユーザはmasterデータベースを含むAdaptive Server上の全てのデータベースを完全な権限で使用できる。

新規にSybaseをインストールした場合は「sa」アカウントにパスワードが設定されていないのでここでパスワードを設定する。

% isql -Usa -P -S<Adaptive Server名>
1> sp_password null, <新規パスワード>
2> go
Password correctly set.

サーバ停止&開始確認

サーバ停止

サーバ停止はisqlコマンドを使って行う。

停止はBackup Server > Adaptive Serverの順で行う。

% isql -Usa -SAdaptive Server 名
Password: 
1> shutdown SYB_BACKUP ← Backup Server停止
2> go
Backup Server: 3.48.1.1: The Backup Server will go down immediately. 
Terminating sessions.

1> shutdown with wait ← Adaptive Server停止
2> go
Server SHUTDOWN by request.
The SQL Server is terminating this process.

shutdownコマンドを実行するとAdaptive Serverは以下の処理を行う。

システム管理者以外の(Adaptive Serverへの)ログインを無効にする。
個々のデータベースでチェックポイントを実行してメモリからディスクに移されたページをフラッシュする。
現在実行中のSQL文またはプロシージャの終了を待つ。

このようにしてshutdownはAdaptive Serverの再起動時に自動リカバリが行わなければならない作業量を最小にする。

with no_waitオプションではAdaptive Serverはただちに停止される。

ユーザプロセスはアボートされshutdown with nowaitのあとのリカバリは多少時間がかかる。

shutdown with nowaitコマンドを発行する前にcheckpointコマンドを発行するとリカバリ時間を短縮するのに役立つ。

デフォルトはwith waitであるため、進行中の全てのダンプやロードが終了してからBackup Serverのプロセスが停止する。

shutdownコマンドが発行されるとそのBackup Serverで新しいダンプセッションやロードセッションは起動できない。

使用しているAdaptive ServerからアクセスできるBackup Serverの名前を見るにはsp_helpserverを実行する。

shutdownコマンドのnameフィールドにある値を使用すること。

Backup Serverは以下の状態のときにだけ停止できる。

使用しているAdaptive Serverのsysserversにリストされている
ローカルなinterfacesファイルにリストされている

Backup Serverをsysserversに追加するにはsp_addserverコマンドを使用する。

サーバ開始

データベース初期化時にサーバ開始用スクリプトも自動生成されるのでサーバ開始にはこれを使用する。

% cd $SYBASE/install
% ./startserver -f ./RUN_<Adaptive Server名> ← Adaptive Server開始
% ./startserver -f ./RUN_<Backup Server名> ← Backup Server開始

initスクリプト設置

スクリプト作成

/etc/init.d/sybaseを作成する。

ここでは$SYBASE/installディレクトリ配下のRUN_*スクリプトを全て実行するようなスクリプトを作成する。

ただしここに示したスクリプトの場合、データベースサーバ名に`_'が含まれている場合やバックアップサーバ名に`_back'が含まれていない場合はうまく動作しないので適宜修正すること。

#!/bin/sh

SYBASE=/opt/sybase

AS_START=${SYBASE}/install/startserver

AS_LOG=${SYBASE}/install/boot_dataserver.log
AS_BKUP_LOG=${SYBASE}/install/boot_backupserver.log

DB_SERVER_LIST=`(cd ${SYBASE}/install;/bin/ls RUN_*)|grep -v _back|nawk -F'RUN_' '{print $2}'|uniq`

case "$1" in
'start')
  if [ -x ${AS_START} ]; then
    /usr/ucb/echo -n ' sybase'

    cp /dev/null ${AS_LOG}
    cp /dev/null ${AS_BKUP_LOG}

    for DB_SERVER in `echo ${DB_SERVER_LIST}`
    do
      /usr/ucb/echo -n ' <'${DB_SERVER}'>'

      AS_CONF=${SYBASE}/install/RUN_${DB_SERVER}
      AS_BKUP_CONF=${SYBASE}/install/RUN_${DB_SERVER}_back

      su - sybase -c "${AS_START} -f ${AS_CONF}" >> ${AS_LOG} 2>&1
      su - sybase -c "${AS_START} -f ${AS_BKUP_CONF}" >> ${AS_BKUP_LOG} 2>&1
    done
    echo
  fi
  ;;

'stop')
  if [ -x ${AS_START} ]; then
    /usr/ucb/echo -n ' sybase'

    for DB_SERVER in `echo ${DB_SERVER_LIST}`
    do
      /usr/ucb/echo -n ' <'${DB_SERVER}'>'
      su - sybase -c "isql -Usa -Psaadmin -S${DB_SERVER}" < /dev/null 2>&1
shutdown SYB_BACKUP
go
shutdown with wait
go
EOF
    done
    echo
  fi
  ;;

*)
  /usr/ucb/echo "Usage: `basename $0` {start|stop}" >&2
  exit 64
  ;;

esac

exit 0

スクリプト配置

# cd /etc/rc2.d
# ln -s ../init.d/sybase S77sybase

# cd /etc/rc0.d
# ln -s ../init.d/sybase K77sybase