JP1/Base
2005/2/8更新
対応バージョン: 6
Viewでユーザ認証成功後に「接続先でエラーが発生しました。詳細情報 : 0, No such file or directory」というメッセージが出てログインに失敗する。
これはJP1ユーザがマップされたUNIXユーザのホームディレクトリが存在しないことが原因である。
2005/2/8更新
対応バージョン: 6
JP1ユーザのパスワードを変更する場合、View(Windows)側ではできないのでManager(UNIX)側でjbschgpasswdコマンドを使用して行う。
# jbschgpasswd [-s <論理ホスト>] <JP1ユーザ> <Attention > old password is echo back on console. Input old password( more than 5 characters ) -> ***** ← 旧パスワード <Attention > new password is echo back on console. Input new password( more than 5 characters ) -> ***** ← 新パスワード getting messages: Successful.
このコマンドを実行できるのはスーパーユーザだけである。
(*) JP1ユーザのパスワードには有効期限を設定できない。
2005/2/8更新
対応バージョン: 6
準備
導入に必要なもの
JP1統合CD-ROM
導入OS
Tru64 UNIX 5.0A
インストール
インストーラ起動
% su # mkdir /cdrom # mount /dev/disk/cdrom0c /cdrom # cd /cdrom/DIGITAL # ./SETUP /cdrom Hitachi PP Installer 02-04 L) List Installed Software. I) Install Software. D) Delete Software. Q) Quit. Select Procedure ===> ■ ← I
パッケージ選択
インストールしたいパッケージを反転させてスペースを押すことでそのパッケージがインストール対象として選択される。
PP-No. VR PP-NAME 001 P-9C12-2261 0600 JP1/NQSEXEC 002 P-9C12-2661 0600 JP1/Power Monitor 003 P-9C12-2761 0600 JP1/AJS2 - Manager 004 P-9C2C-6561 0600 JP1/Application Manager for R/3(R) 005 P-9C2C-6D61 0600 JP1/Application Manager for Oracle Appli 006 P-9C2C-6J61 0600 JP1/IM - Central Console 007 P-9C2C-6L61 0600 JP1/Base 008 P-9U42-2B61 0600 JP1/NETM/DM SubManager 009 P-9U42-2C61 0600 JP1/NETM/DM Client 010 P-9U42-2D61 0600 JP1/NETM/DM Manager Basic Function 011 R-9U42-2F61 0600 JP1/NETM/DM - SDK 012 R-9U42-2H61 0600 JP1/NETM/DM Encryption Option F) Forward B) Backward J) Down K) Up Space) Select/Unselect I) Install Q) Quit
ここでは「JP1/Base」を選んでスペースを押す。
すると行の先頭に<@>マークが付く。
この状態でI(Install)を入力してインストールする。
PP-No. VR PP-NAME 001 P-9C12-2261 0600 JP1/NQSEXEC 002 P-9C12-2661 0600 JP1/Power Monitor 003 P-9C12-2761 0600 JP1/AJS2 - Manager 004 P-9C2C-6561 0600 JP1/Application Manager for R/3(R) 005 P-9C2C-6D61 0600 JP1/Application Manager for Oracle Appli 006 P-9C2C-6J61 0600 JP1/IM - Central Console <@>007 P-9C2C-6L61 0600 JP1/Base 008 P-9U42-2B61 0600 JP1/NETM/DM SubManager 009 P-9U42-2C61 0600 JP1/NETM/DM Client 010 P-9U42-2D61 0600 JP1/NETM/DM Manager Basic Function 011 R-9U42-2F61 0600 JP1/NETM/DM - SDK 012 R-9U42-2H61 0600 JP1/NETM/DM Encryption Option F) Forward B) Backward J) Down K) Up Space) Select/Unselect I) Install Q) Quit ■ ← I Install PP? (y: install, n: cancel) ==> ■ ← y
インストールが開始され、数秒〜数十秒後にInstallation completed.と表示されればインストールは完了である。
インストール物 (man,infoは除く)
日立製品セットアップスクリプト
/etc/hitachi_setup
日立製品起動スクリプト
/etc/hitachi_start
サービス設定
/etc/services (以下のJP1関連サービスが追加される) jp1imevt 20098/tcp #JP1/IM Event jp1imevtapi 20099/tcp #JP1/IM Event API jp1imrt 20237/tcp #JP1/Base jp1imcmda 20238/tcp #JP1/Base Remote command exec for Client jp1imcmdc 20239/tcp #JP1/Base Remote command exec for Daemon jp1bsuser 20240/tcp #JP1/Base Authorization Server
設定ファイル, initスクリプト
/etc/opt/jp1base/* (スタンドアローン構成) /usr/jp1/<論理ホスト>/jp1base/* (HA構成) /sbin/init.d/jp1_base /sbin/rc3.d/S99_JP1_10_BASE (/sbin/init.d/jp1_baseへのシンボリックリンク) /sbin/rc0.d/K01_JP1_90_BASE (/sbin/init.d/jp1_baseへのシンボリックリンク)
JP1製品共通ファイル
・設定ファイル
・クラスライブラリ
・サンプルソース
・セットアップログ
/opt/hitachi/HNTRLib/*
JP1製品共通ファイル
・共有ライブラリ
・ヘッダファイル
/opt/hitachi/common/*
環境設定ファイル
/opt/jp1/*
IMイベント用共有ライブラリ
/opt/jp1_ima/*
実行ファイル
/opt/jp1base/bin/*
クラスライブラリ
/opt/jp1base/classes/*
ドキュメント
/opt/jp1base/doc/*
Javaランタイム関連ファイル
/opt/jp1base/jre/*
共有ライブラリ、メッセージカタログ
/opt/jp1base/lib/*
ツール
/opt/jp1base/tools/*
アイコンファイル
/usr/OV/icon/*
ライセンスに関する注意書
/usr/OV/registration/*
ログ
/var/opt/jp1base/log/*
その他
/opt/jp1base/command/ (ディレクトリのみ)
各種設定
セットアッププログラム実行
/opt/jp1base/bin/jp1base_setup KAVA1940-I Start to set up JP1/Base. KAVA1944-I Complete to regist all data. KAVA1946-I Complete to set up JP1/Base.
JP1言語環境指定
# vi /etc/opt/jp1base/conf/jp1bs_env.conf (スタンドアローン構成) # vi /usr/jp1/<論理ホスト>/jp1base/conf/jp1bs_env.conf (HA構成) (変更前) 1 LANG=ja_JP.SJIS (変更後) 1 LANG=ja_JP.deckanji # vi /etc/opt/jp1base/conf/jp1bs_param.conf (スタンドアローン構成) # vi /usr/jp1/<論理ホスト>/jp1base/conf/jp1bs_param.conf (HA構成) (変更前) 2 "LANG"="SJIS" (変更後) 2 "LANG"="EUCJIS"
ユーザ管理機能の設定
JP1/IM - ConsoleまたはJP1/AJS2を使用する場合、ユーザ管理機能の設定を行う必要がある。
ここではJP1/AJS2を使用すると仮定して設定を行う。
まず、認証サーバを設定するために自分自身を認証サーバとして登録する。
# /opt/jp1base/bin/jbssetusrsrv <ホスト名> KAVA1703-I Complete to set an authorization server(<ホスト名>). # cd /etc/opt/jp1base/conf # cp -p jp1bs_spmd.conf.session.model jp1bs_spmd.conf
次に、認証サーバにユーザを登録する。
JP1のユーザ名には以下の制約があるので注意する。
使用可能な文字は小文字のみ
使用可能な文字数は1〜31
パスワードとして使用可能な文字数は6〜32
# /opt/jp1base/bin/jbs_spmd [-s <論理ホスト>] ← とりあえず関連デーモンを起動しておく。 # /opt/jp1base/bin/jbsadduser [-s <論理ホスト>] <ユーザ名> username = <ユーザ名> <Attention> Password is echo back on console. Input password( more than 5 characters ) ← パスワード getting messages: Successful.
ユーザが登録されたことを確認する。
# /opt/jp1base/bin/jbslistuser [-s <論理ホスト>] jp1user account[0]:jp1admin ← デフォルトで登録されているユーザ jp1user account[1]:<ユーザ名> ← 登録したユーザ Successful.
登録されたユーザ情報は以下のファイルに保存される。
/etc/opt/jp1base/conf/user_acl/JP1_Passwd (スタンドアローン構成)
/usr/jp1/<論理ホスト>/jp1base/conf/user_acl/JP1_Passwd (HA構成)
JP1ユーザの操作権限の設定
ユーザ権限レベルファイル(JP1_UserLevel)を編集し、登録したユーザの権限を設定する。
# vi /etc/opt/jp1base/conf/user_acl/JP1_UserLevel (スタンドアローン構成) # vi /usr/jp1/<i>論理ホスト</i>/jp1base/conf/user_acl/JP1_UserLevel (HA構成) jp1admin:*=JP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Admin
フォーマットは以下のとおりで、`:'によって設定を区切り、1ユーザにつき1行で記述する。
JP1ユーザ:JP1資源グループ=JP1権限レベル:JP1資源グループ=JP1権限レベル:...
JP1ユーザ
認証サーバに登録したJP1ユーザ名を指定する。
JP1資源グループ=JP1権限レベル
JP1資源グループとJP1権限レベル(JP1ユーザの操作権限)を指定する。
指定できる文字数はJP1資源グループ及びJP1権限レベルそれぞれ1つにつき64文字以内となる。
1つのJP1資源グループに対して複数のJP1権限レベルを`,'で区切ってJP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Adminのように指定できる。
以下にJP1資源グループとJP1権限レベルについて説明する。
JP1資源グループ
JP1資源グループとは、ジョブ、ジョブネット及びイベントなどの管理対象(資源)を幾つかに分けたグループのことである。
指定するJP1資源グループについてはマニュアルを参照のこと。
なお`*'を指定するとすべてのJP1資源グループにアクセスできるようになる。
JP1権限レベル
JP1権限レベルとは、管理対象(資源)に対してJP1ユーザがどのような操作権限を持っているかを表している。
ジョブ、ジョブネット及びイベントなどの管理対象(資源)の種類に応じて操作項目を定めている。
管理対象(資源)の種類とそれに対する操作項目の幾つかを組み合わせた形式でJP1ユーザの操作権限を管理する。
JP1権限レベルにはJP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Adminなどがある。
以下にそれぞれの権限レベルについて説明する。
<ジョブネット定義/実行時のアクセス権限>JP1_AJS_Admin
管理者権限。ユニットの所有者や資源グループの操作権限、ジョブネットの定義/実行/編集権限などを持っている。
JP1_AJS_Manager
ジョブネットの定義/実行/編集権限などを持っている。
JP1_AJS_Editor
ジョブネットの定義/編集権限などを持っている。
JP1_AJS_Operator
ジョブネットの実行/参照権限などを持っている。
JP1_AJS_Guest
ジョブネットの参照権限などを持っている。
<ジョブの実行/操作時のアクセス権限>JP1_JPQ_Admin
管理者権限。ジョブ実行環境の設定権限、キューやジョブ実行先エージェントの操作権限、他のユーザがキューイングしたジョブの操作権限を持っている。
JP1_JPQ_Operator
キューやジョブ実行先エージェントの操作権限、他のユーザがキューイングしたジョブの操作権限を持っている。
JP1_JPQ_User
ジョブのサブミットや自分がキューイングしたジョブの操作権限を持っている。
JP1ユーザの操作権限を設定した後はjbsaclreloadコマンドを実行して設定を有効にする。
# /opt/jp1base/bin/jbsaclreload [-s <論理ホスト>]
(*) HA構成の場合、JP1/Baseの再起動が必要になる。
# setenv JP1_HOSTNAME <論理ホスト> # /etc/opt/jp1base/jbs_stop.cluster # /etc/opt/jp1base/jbs_start.cluster
ユーザマッピング設定
ジョブ及びコマンド(アクション)を実行したいホスト及びJP1/AJS2 - Viewがログインするホスト上で設定が必要となる。
JP1ユーザに、各ホストに登録されているOSユーザの権限を与える。
ユーザマッピングの設定はユーザマッピング定義(jp1BsUmap.conf)ファイルで設定する。
# vi /etc/opt/jp1base/conf/user_acl/jp1BsUmap.conf (スタンドアローン構成) # vi /usr/jp1/<i>論理ホスト</i>/jp1base/conf/user_acl/jp1BsUmap.conf (HA構成) jp1admin:*:root
フォーマットは以下のとおりで、`:'によって設定を区切り、1ユーザにつき1行で記述する。
JP1ユーザ:サーバホスト名:ユーザリスト
JP1 ユーザ
認証サーバに登録したJP1ユーザ名を指定する。
`*'を指定すると認証サーバに登録されたすべてのJP1ユーザに対してユーザリストで指定したユーザの権限が与えられる。
サーバホスト名
操作命令を出すサーバホスト名を指定する。
`*'を指定するとすべてのサーバホストからの操作が有効になる。
(*) サーバホスト名にはプライマリホスト名を指定すること。DNS運用でドメイン名を使用している場合、指定するサーバホスト名にはFQDN(Fully Qualified Domain Name)形式のホスト名を指定する。なおJP1/AJS2 - Viewからログインする場合、及び自ホストに対してJP1/AJS2のコマンドを実行する場合、自ホスト名をサーバホスト名として設定する必要がある。
ユーザリスト
各ホストに登録されているOSユーザ名を指定する。
`,'で区切って複数指定できる。
OSユーザ名を複数指定した場合、ユーザリストの先頭に記述したOSユーザ名がジョブの実行やコマンド実行時などにユーザを指定しなかった場合のプライマリOSユーザとなる。
1つのOSユーザ名として指定できる文字数は64文字以内である。
ユーザマッピング定義ファイルを設定した後はjbsmkumapコマンドを実行して設定を有効にする。
# /opt/jp1base/bin/jbsmkumap [-h <論理ホスト>] KAVA0656-I jbsmkumap is invoked. DefinitionFileName = /etc/opt/jp1base/conf/user_acl/jp1BsUmap.conf ************ Success ************
設定が反映されたことを確認する。
# /opt/jp1base/bin/jbsgetumap [-h <論理ホスト>] jjbslistuserdmin:*:root <ユーザ名>:*:root
サービス起動方法
/opt/jp1base/bin配下に機能毎に以下のコマンドが用意されている。
HNTRLib (統合トレース機能)
起動
# hntrmon -d &
終了
# hntrkill
JP1/Baseのインストール時に自動起動/自動終了するように設定されている。
イベントサービス
起動
# jevstart
終了
# jevstop
ユーザ管理機能を含むプロセス管理機能
起動
# jbs_spmd
終了
# jbs_spmd_stop
ログファイルトラップ管理デーモン
起動
# jevlogdstart
終了
# jevlogdstop
サービス自動起動設定
ユーザ管理機能を含むプロセス管理機能、イベントサービス及びログファイルトラップ管理デーモンを、UNIXが提供する自動起動/終了機能を利用してシステムの起動時に自動起動したりシステムの終了時に自動終了したりできる。
自動起動及び自動終了を行う場合の設定方法を以下に示す。
システムの起動時にユーザ管理機能を含むプロセス管理機能、イベントサービス及びログファイルトラップ管理デーモンを自動起動する場合、インストールとセットアップの完了後に以下の作業を行う。
# cd /etc/opt/jp1base # cp -p jbs_start.model jbs_start
また、同様にシステムの終了時に各機能を自動終了する場合、以下の作業を行う。
# cd /etc/opt/jp1base # cp -p jbs_stop.model jbs_stop
尚、上記のスクリプト中では環境変数LANGの値をCに設定しているので必要に応じて変更する。
上記2つのスクリプトは/sbin/init.d/jp1_baseから起動されるようになっているので、以下のようにすればJP1/Baseの各プロセスが起動する。
# /sbin/init.d/jp1_base start Please wait a minutes, now starting JP1/Base... KAJP1001-I xnet01: Starting the Event Server. KAJP1002-I xnet01: The Event Server is ready. KAVA3400-I Starting the Log File Trap Management Daemon. KAVB3690-I JP1_BASE start the status command Display the running processes process name process ID jbsroute 57220 jcocmd 57217 jbssessionmgr 57223 KAVB3691-I The all processes are running JP1/Base started
(*) 尚、JP1/Baseを起動している時は以下のコマンドを使用しないこと。