『同潤会記憶アパートメント』展Vol.7行ってきました

2009/09/05

友人のいしまるあきこさんが主催する『同潤会記憶アパートメント』展Vol.7に行ってきました。

同潤会記憶アパートメント展表参道ヒルズになる前の同潤会青山アパートをこよなく愛すいしまるさんが、同じ想いを持つ人達が当時を時々思い出し、同アパートの存在が人々にもたらしたものや現代建築の有り様(ありよう)など、様々なことについて語り合えるように定期的に開催しているイベントです。

基本の展示は当時の写真や資料集・映像・インスタレーション・同アパートが取り上げられている雑誌や論文・同アパートに対する人々の想いを綴った寄せ書きなど、その他アパートに縁のある人の生の声やパフォーマンスなどもトーク x パフォーマンスイベントとして日替わりで開催しています。

お互い一年以上会っていないのに第一声は「変わってないよね~」。雰囲気は変わっていなくても活動内容はそれぞれの方向性を持って軌道修正したり新しいことを始めていたり、その近況を報告し合うのも楽しいです。

同潤会記憶アパートメント展今回の展示では言葉の持つ力を改めて感じました。それは前述の寄せ書き(文字)であったり、会場でお会いした色々なかたとのお話(肉声)であったり、人と人とが言葉を通して触れ合うことによって生まれるなんともいえない安らぎと繋がっている感触。そして世代を越えて人々の想いを後世に伝えていける素晴らしい手段だということです。

現代建築に問題点があるとすれば、この人と人との自然なつながりへの考慮が設計思想の中に内包されていない(あるいは薄い)ことなのではないか、人々が住まい生活の基盤となる場所が単なるハコになってしまっていて機能や性能といったスペック至上主義になっているのではないか、そんなことを考えたひとときでした。

(2009/9/15追記)

期間中開催されたトークイベントの動画配信が始まりました。