2010/07/19
ソーシャルアプリコンテストに応募した人が期間中無償で利用できるNIFTY Cloud。本来は法人向けサービスのためいくつか制約はあるものの、グローバルIPアドレスを与えられたサーバが利用できるのはとても魅力的なのでさっそく使ってみました。
まずは貸与されたID/パスワードでログインするとサーバの作成およびログインに必要なSSHキーを生成します。
任意のキーとパスフレーズを入力すると「<キー>_private.pem」というファイルが作成されてダウンロードできるのでローカルの~/.ssh配下に保存してパーミッションを600にしておきます。これがサーバにSSHアクセスする際の秘密鍵になります。
続いてコントロールパネルが開きます。シンプルで洗練されたレイアウトで直感的に使えそうです。

さっそくサーバを作成してみます。[サーバー] > [+サーバー作成]をクリックすると以下の画面が出るので任意のサーバ名と必要なパラメータを選択し[OK]をクリックします。料金は有料プランしか選べませんが無償で利用できます。

サーバの作成指示が終わって数分待てばサーバが作成され、グローバルIPアドレスが割り当てられます。

この段階で外部からSSHログインができるようになります。
SSHクライアントの設定は~/.ssh/configファイルに記述するので、必要な設定とともに最初に保存した「<キー>_private.pem」をログイン時の秘密鍵として指定します。
Host <割り当てられたグローバルIPアドレス> User root Port 22 Hostname <割り当てられたグローバルIPアドレス> IdentitiesOnly yes IdentityFile ~/.ssh/<キー>_private.pem
ここまで設定できたら実際にサーバにログインしてみます。
% ssh <サーバのIPアドレス> Enter passphrase for key '~/.ssh/<キー>_private.pem': *** <- パスフレーズ [root@localhost ~]# <- ログイン成功
どんなサーバが割り当てられているのか見てみると...自宅より数倍性能がいい!!
% cat /proc/cpuinfo processor : 0 vendor_id : GenuineIntel cpu family : 6 model : 44 model name : Intel(R) Xeon(R) CPU X5680 @ 3.33GHz stepping : 2 cpu MHz : 3332.502 cache size : 12288 KB fdiv_bug : no hlt_bug : no f00f_bug : no coma_bug : no fpu : yes fpu_exception : yes cpuid level : 11 wp : yes flags : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush dts acpi mmx fxsr sse sse2 ss nx rdtscp lm constant_tsc up pni cx16 popcnt lahf_lm bogomips : 6669.50
メモリ512MB、スワップ2GB。
[root@localhost ~]# cat /proc/meminfo MemTotal: 515444 kB MemFree: 389572 kB Buffers: 17860 kB Cached: 81836 kB SwapCached: 0 kB Active: 49540 kB Inactive: 55972 kB HighTotal: 0 kB HighFree: 0 kB LowTotal: 515444 kB LowFree: 389572 kB SwapTotal: 2152700 kB SwapFree: 2152700 kB Dirty: 64 kB Writeback: 0 kB AnonPages: 5812 kB Mapped: 5356 kB Slab: 11692 kB PageTables: 556 kB NFS_Unstable: 0 kB Bounce: 0 kB CommitLimit: 2410420 kB Committed_AS: 53720 kB VmallocTotal: 507896 kB VmallocUsed: 4348 kB VmallocChunk: 503228 kB HugePages_Total: 0 HugePages_Free: 0 HugePages_Rsvd: 0 Hugepagesize: 4096 kB
使用可能なディスク容量は25GB。
[root@localhost ~]# df Filesystem 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置 /dev/sda3 27878312 1271788 25167504 5% / /dev/sda1 505604 16314 463186 4% /boot tmpfs 257720 0 257720 0% /dev/shm
無償でこれだけの環境が使えてしかもサーバの作成に数分しかかからないなんて、OSのインストール時にハードディスクのシリンダ数の計算をしていた頃の苦労に比べれば夢のような世界です。
NIFTYさん、ありがとうございます!
それにしてもこのクラウドというものは、コンピュータそのものの性能向上に加えて世界規模のネットワークインフラ整備、仮想化技術の進歩、インターネット関連技術の成熟など様々な要素が融合して実現してくれたものであり、同じ業界に従事するものとして感慨深いものがあります。
これからのコンピューティング環境がどんなふうに発展していくのか非常に楽しみです。
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