2013/04/09
大抵の仕事は依頼されたものを作ったりサービスを提供したりすることで完結します。内容や期限を気にする必要なく自分の好きなように仕事をする人もいますが、それはごく一握りで彼・彼女達もそこに至るまでには同じような道を通ってきたはずです。
どんなにクオリティの高い仕事ができる人でも依頼主の要望とズレているものを提供したのでは意味がありません。
「何を」
例えば自分がタクシーの運転手だったとしてお客様から「東京駅まで」と言われたとします。
東京駅には入口がたくさんあります。JRの他に地下鉄も乗り入れています。目的の入口によってコース取りも大きく変化するので最初に「JRなのか地下鉄なのか、何口なのか」をはっきりしておくことが大切です。
せっかく早く着いたのに電車の乗り場から遠く離れた場所に降ろされたのではまた延々と歩く羽目になり、良いサービスとはいえません。
お客様があまり詳しくないこともあるでしょう。そういう場合を想定して主だったエリアの地理の勉強をしてくことも大切です。
そうすれば逆に自分から「東京駅にはたくさん入口があります。JRですか?地下鉄ですか?JRなら○○口と△△口があって...」と選択肢を提示することができます。
お客様の「何を」をはっきりさせる、これがより良いサービスです。
「いつまでに」
次に期限です。
特に急いでいないのか○○時発の新幹線に乗るのかによって一般道でいいのか首都高速道路を使うのかなど手段が変わります。
丁寧な運転はよかったのに電車の発車時刻に間に合わなかったのでは意味がありません。
「何のために」
そもそもその人は電車に乗るのではなく待ち合わせのために東京駅に行きたいのかもしれませんし、東京駅の近くに行きたい場所があって実は直接そこに行ったほうがお客様に喜んでいただける場合もあるでしょう。
そんな時大切なのは「何のために東京駅に行きたいのか」ということを理解しようとする発想です。
単に言われた目的地に人を運ぶだけならいずれ無人自動車でもできるようになるでしょう。
お客様を質問攻めにする必要などありません。
さりげないやり取りの中でお客様の目的を知ることができれば、例えばお客様が東京観光の途中で東京駅に行きたいのが分かったとすれば同じ料金で近辺の観光地を巡るような気の利いたコース選びもできるでしょう。
まとめ
これは業種・職種に限らずどんな仕事にも言えることですが、より良い仕事をする上で大切なのは「何を(内容)」「いつまでに(納期)」、そして「何のために(目的)」を明確にすることです。
自らが持つスキルはこれらの基本ができて初めて力を発揮します。
こんな偉そうなことを書いていますが、実は自分がきちんとできていないので心得として記しておく次第です。