2012/03/24
人は誰でも「常に前向きでいたい」「目標に向かって前進したい」「ポジティブでありたい」と思うものです。それはとてもよいことだと思いますし、頑張っている人は輝いていると思います。
でも人間は機械のように常に一定のパワーを出せるものでもないし、身の回りに起こる出来事や自分の気持ちの変化によって時には落ち込むこともあるでしょう。
自分自身、「頑張ってる自分じゃないと認めてもらえないんじゃないか」「成長していない自分は停滞しているんじゃないか」などと思ってムリしてしまうこともしばしばです。
いつしか自分に条件を付けて、その条件を満たしていないと自分を認められない状態を作り出しているんだと思います。
一人の人間には明るい部分とそうでない部分が必ずあって両方セットで自分であるはずなのに、いつしかネガティブな面を嫌うようになって自分の負の部分として認識してしまうと常にそれが重荷になってしまって自分自身を受け入れられないまま悶々とした日々を送ってしまいます。
どんな人間でも完璧などありえないし、つまづいて、悩んで、やりきれない気持ちをかかえながらもそれでもなんとかやっていくくらいのほうが人間くさくていいんじゃないか、最近はそんなふうに考えています。
「頑張らないと成功しないよ」と言う人がいます。「何事にもスピード感を持って取り組まないと置いていかれるよ」などと言う人もいます。
では成功って何でしょう。時流に乗るって何でしょう。人が人でいるためにそんな必要があるんでしょうか。人間にとって一番幸せなのはその人らしく生きることなんじゃないでしょうか。
特にいつも一生懸命頑張っている人には時々立ち止まって休んでもらいたい、予定が空白の日を作ってほしい。ただぼんやり空を眺める、のんびり物思いにふける、何もしない贅沢だってあります。
大いなる自然の営みに比べれば一人の人間の一生なんてたかが知れています。大切なのは自分の人生をその人自身が納得して歩くことなんだと思います。