2015/11/22
仕事 = 労働 ?
よく仕事をしていると「あの人は自分から動こうとしない。もっと自主性を持たせるにはどうしたらいいのか」という話を聞きます。
特に経営層やマネージャ職の人からそういう声が聞こえます。
確かに僕もそれは思っていて、同じ仕事をしていても能動的な人と受動的な人がいてこの違いは何なのだろうといろいろ考えてみたところ、一つの答えにたどり着きました。
仕事をする人には2種類あって、「自分にしか生み出せない価値を提供しよう」と思う人と「与えられた仕事をきっちりこなそう」と思う人がいます。
前者のタイプはクリエイティブ職に多く見られ、後者は役所の窓口や工場労働などのルーチンワーカーに多く見られます。
メンバー構成が前者だけ・後者だけの職場ならいいのですが、両者が入り交じっている場合にそれぞれの価値観が違うことによって仕事の進め方に問題が起こります。
前者から後者を見ると「あの人はなぜ決まったことしかやらないのだろう」とフラストレーションが溜まりますし、後者から前者を見ると「あの人はなぜ余計なことをやって仕事を増やすんだろう」とイライラがつのります。
これはお互いの仕事の定義が異なることによって起きる摩擦です。この部分を理解すればそれぞれが多少なりとも歩み寄れる余地があるのではないかと思うのです。
そこで両者の仕事の定義をおおまかに分けてみました。
クリエイティブ職の仕事の定義
仕事 = 価値
仕事とは自分にしか生み出せない価値を提供すること
報酬とは労働の対価ではなく価値に対する評価
ルーチンワーカーの仕事の定義
仕事 = 労働
仕事とは労働、つまりオペレーション
報酬とは自分の時間を切り売りした対価
まとめ
両者の仕事の定義について分類してみましたが、もちろん一人の人間がどちらかにはっきり分かれるわけではなく両方の要素が混ざり合っていると思いますし、どちらの価値観の比重が大きいかによって仕事のやり方も変わってくると思います。
ただはっきりいえるのはオペレーションの仕事は今後どんどんロボットに置き換わっていくということです。これからもずっと仕事を続けていこうと考えている人は自分が世の中にどんな価値を提供できるのかを常に頭に置いておいたほうがよいと思います。
逆に言うと現代は農業革命、産業革命に次ぐ情報革命という新しい仕事がどんどん生み出されていく可能性を秘めた素晴らしい世界の真っ只中にいるともいえます。
この変化の波を楽しんで新しい価値の創造に一役買っていきたいものです。
『生き残るのは最も強い種ではない。最も賢い種でもない。それは変化に最もよく適応した種である』 - チャールズ・ダーウィン(進化論)関連記事
オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」702業種を徹底調査してわかった (現代ビジネス)
科学が人間の仕事を奪い、人口を爆発させる恐怖の未来図 (ダイヤモンドオンライン)
「変なホテル」大解剖! 接客ロボットよりすごいものがいっぱい!? (日経トレンディネット)
AI=人工知能が人間の仕事を奪う、という議論の浅はかさ (ビジネスジャーナル)
AIは人間の仕事を奪わず、新たな雇用をつくりだす:アナリストとの対話より (WIRED.jp)